2023年度教会聖句による説教01 主の2023年1月29日
だから、自分の確信を捨ててはいけません。この確信には大きな報いがあります。神の御心を行って約束されたものを受けるためには、忍耐が必要なのです。
ヘブライ人への手紙第11章35-36節
説教題:「今を忍耐し、祈り、学び、奉仕を継続する教会」
本日は、例年通り午後に会員総会が開かれます。小会は例年通り会員総会で今年度の聖句と教会目標を提案します。
今年の会員総会で、小会は今年の聖句として、新約聖書のヘブライ人への手紙第11章35-36節の御言葉を、教会目標に「祈り、学び、奉仕を継続する教会」を、提案します。
コロナウイルスの災禍も四年目に入りました。パンデミックという言葉が日常語になるほどコロナウイルスは今も世界的大流行しています。今日本では第八波の流行となっています。昨年も言いましたが、まるでわたしたちはコロナウイルスに捕囚されています。
こうした教会の危機の中でわたしたちは、今を忍耐し、「祈りと学びと奉仕を継続する教会」を教会目標にして歩みたいと思います。
昨年は、ヘブライ人への手紙第3章6節を聖句に選びました。今年は、同じくヘブライ人への手紙第10章35-36節の御言葉を選びました。
「だから、自分の確信を捨ててはいけません。この確信には大きな報いがあります。神の御心を行って約束されたものを受けるためには、忍耐が必要なのです。」
ヘブライ人への手紙が「自分の確信を捨ててはいけません。」と述べている「自分の確信」とは、本来自分があらゆることを自由に言えることです。そこから自分が話す時の大胆さと率直さを表わす言葉となりました。古代ギリシアの市民たちの言論の自由を表わすのが「自分の確信」という言葉です。
ヘブライ人への手紙は、第3章6節で「もし確信と希望に満ちた誇りとを持ち続けるならば」と述べています。昨年聖句です。ヘブライ人への手紙は、希望の誇りと共に、わたしたちがキリストによって与えられた「信仰の確信」を教会の特徴として際立たせています。
ヘブライ人への手紙は3章1節で、そして3章14節でわたしたちが信仰告白する大祭司主イエス・キリスト、この最初の確信を固辞し続けることが大切であると述べています。
なぜなら、ヘブライ人への手紙は4章14-16節でこう述べています。「さて、わたしたちには、もろもろの天を通過された偉大な大祭司、神の子イエスが与えられているのですから、わたしたちの公に言い表している信仰をしっかり保とうではありませんか。この大祭司は、わたしたちの弱さに同情できない方ではなく、罪を犯されなかったが、あらゆる点において、わたしたちと同様に試練に遭われたのです。だから、憐れみを受け、恵みにあずかって、時宜にかなった助けをいただくために、大胆に恵みの座に近づこうではありませんか。」
ヘブライ人への手紙は、神の大祭司キリストによってわたしたちが自由に神に近づく大胆さ、確信が与えられていると述べています。
そして、ヘブライ人への手紙は、10章35-36節で大祭司、神の子キリストという信仰の確信と信仰の訓練とを互いに分かちがたく結びつけているのです。
ヘブライ人への手紙が「この確信には大きな報いがあります。」と述べていますのは、この確信、わたしたちが公に大胆に信仰告白しています「大祭司、神の子キリスト」という確信には、大きな救いをわたしたちにもたらす報いがありますと述べているのです。
大祭司、神の子キリストというわたしたちが公にしています信仰告白は、わたしたちを神の恵みの御座に大胆に近づけるのです。わたしたちを御国に至らせるという大きな益があるのです。
しかし、ヘブライ人への手紙によれば、この神の約束は実現してはいません。4章1節でヘブライ人への手紙が述べていますように、神の安息にあずかる約束は実現してはいません。だから、ヘブライ人への手紙は、わたしたちに神の御国に入り損ねないように注意しなさいと述べています。そして、ヘブライ人への手紙は、わたしたちにこう述べています。旧約時代の神の民たちが神の約束を信じて死んだのは、後のわたしたち新しい神の民のためであったと。アブラハム、イサク、ヤコブたち族長たちは、神の約束を受け取りましたが、その約束は実現しませんでした。それは、わたしたちキリスト者が神の御国を相続するためでした。
それゆえにヘブライ人への手紙は、10章36節で「神の御心を行って約束されたものを受けるためには、忍耐が必要なのです。」と述べているのです。
「神の御心を行って」とは、「神の御心」は神の御意志です。神は御自身の御心をモーセの十戒を通してお示しになりました。主イエスは、その十戒を神への愛と隣人への愛に要約されました。そして、主イエスは、父なる神への服従によって神の御心を行われました。
主イエスは父なる神に祈り、父なる神を崇め、父なる神の御心を学ばれ、父なる神に仕えられました。
そして、御自身の元へと12弟子たち、すなわち、使徒たちを召され、多くの者たちを召され、彼らを弟子として訓練し、彼らに主の祈りを教えられました。12弟子たちは、主イエスから創造主なる神を父として崇め、仕えることを学びました。
主イエスは、わたしたちの罪のために十字架で死なれ、わたしたちの永遠の命の保証として復活され、へウライ人への手紙が述べていますように、もろもろの天を通られ、今御国でわたしたちの大祭司として、わたしたちを執り成してくださっているのです。
忍耐とは、聖徒の堅忍のことです。キリストがわたしたちを守り、保持して下さることです。キリストは、救われたわたしたちを見捨てられることはありません。御自身が頭である教会を通して、わたしたちを御国に至るまで守り、保持してくださいます。
だから、ヘブライ人への手紙が述べていますように、「神の御心を行って約束されたものを受けるためには、忍耐が必要なのです。」
わたしたちがキリストへの信仰を固くし、祈り(礼拝)と学びと奉仕を継続する教会を形成することです。上諏訪湖畔教会は、主を礼拝し、聖書を学び、主に仕えて、今年で75年間継続してきたのです。
この75年はわたしたちの忍耐、すなわち、辛抱した年数ではありません。主がわたしたちの教会を保持してくださった年数です。復活の主イエスが常に75年間わたしたちに御心を留めて下さったのです。
だから、わたしたちは、主に守られて、今年一年間祈りと学びと奉仕を継続する教会を建て上げて行こうではありませんか。
お祈りします。
イエス・キリストの父なる神よ、2023年となり、今年も一か月が過ぎようとしています。コロナウイルスの災禍も4年目を迎えました。
今教会は危機の中にありますが、主イエスよ、上諏訪湖畔教会を75年間お守りくださり、感謝します。
今年はヘブライ人への手紙の第11章35-36節の御言葉を、今年の聖句に選び、今年一年、「祈りと学びと奉仕を継続する教会」という教会目標を掲げました。
どうか、わたしたち憐れみ、今の困難さからお救いください。わたしたちと共に居てくださり、この一年間をわたしたちと共に主よ、歩んでください。
午後に開催される会員総会を祝福してください。
この祈りと願いを、主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。